大手メーカー勤務のNさんは、「ただの管理職」である自分に不安を抱いていた。大手企業で各部署をひと通り回ったが、際だった職能をもたないゼネラリストほど、社内と社外で評価が逆転するキャリアはないだろう。仮に企業内部にいる間は、全ての部門に人脈を持つ役員候補と見なされる人であったとしても、一歩会社の外に出ると売りになる実務経験が不足していれば、転職するのが難しくなるケースは、実際あるのである。Nさんは大
転職するのが難しくなるケース... の続きを読む
日本の経済がこれまでの経済成長と高い円の為替レートのおかげで世界一の高コスト経済になった事をこれまでにもくりかえし指摘した。これだけ高コストの経済になると産業の国際競争力を維持することは容易ではない。なぜなら、世界の他の国々が作れるものと同じ物を作っていたのでは国際競争力は維持できないからである。この高い為替レートの下では、日本の産業の一部ではすでにアメリカのような高コストの国で物を作ってもなお国
独創性を育む人材戦略... の続きを読む
一九六〇年代から七〇年代にかけて欧米諸国では経済成長と労働力不足を背景として賃金上昇が加速し、これがインフレを加速するといういわゆる賃金−物価スパイラルが悪性インフレを助長するという弊害がひろまった。各国政府はこのようなインフレに頭を痛め、外部からの強制による所得政策をたびたび導入した。アメリカでは鉄鋼業や自動車産業などの労使がいわゆるアベック闘争をしばしば展開した。つまり経営者が労働組合の要求す
賃金−物価スパイラルの抑制の歴史... の続きを読む